【#インス旅】BENTLEY Continental GT Speed ╳ 日本ロマンチック街道

スポーツを上品に身に纏う

──「そこに山があるから」
登山家ジョージ・マロリーが、なぜエヴェレストを目指すのかを問われたときに、こう答えたという。
ではなぜ、人はステアリングを握って、クルマを走らせる衝動に駆られるのか?
──「そこに道があるから」

インスタ映えするポイントを求めて、
今回は日光から日本ロマンチック街道で上田へ。
紅葉を追って、ベントレー・コンチネンタルGTスピードで
縦横無尽に駆け抜けます。

 

#インス旅|SPOT 1 『日光駅』

目の覚めるようなオレンジのボディカラーを纏ったコンチネンタルGTスピード。紅葉を求めての晩秋の旅路には、これほど似合う色もないでしょう。

今回の旅は、日本ロマンチック街道を日光から上田まで、およそ320kmのルートです。

シートに座り、重厚なドアを静かに引き寄せる。モーターらしき作動音がして、ドアは流麗なボディラインに溶け込んだ。キャビンは外界から遮断され、一瞬、静謐な空間となる。

センターコンソールにあるスタートボタンを押して、エンジンを始動させる。車内にはW12気筒の耳障りよいサウンドだけが入ってくる。夜明け前の首都高速を抜け、東北道を北上する。

旅のスタートとして選んだ日光駅に到着したとき、実はまだあたりは夜明け前でした。紅葉で有名ないろは坂を走るにはまだ早い時間。否、11月初旬、すでにいろは坂は紅葉の見頃は過ぎてしまっていました。

#インス旅|SPOT 2 『日光いろは坂』

仕方なくヘッドライトに照らされるカーブの標識を、「いろはにほへと」とひとつずつ確認しながらいろは坂を登ることに。

ただし、渋滞とは全くの無縁です。

ギアは3速に固定し、アクセルペダルのコントロールだけで、優雅に自分のペースでコーナーを抜ける。

ステアリング奥にある左右のシフトは、手のひらが小さい人には少し遠くに感じるかもしれません。しかし、コンチネンタルGTスピードは、いろは坂のようなタイトコーナーが連続する道であっても、忙しなくシフトチェンジして走らせるようなクルマでは本来ないのです。

820Nmという最大トルクは、アクセルペダルを踏み込みさえすれば、いつでも余裕のある所作で加速してくれるのですから。そのとき、W12気筒エンジンはサウンドだけでなくシートから心地よいビートさえも伝えてくれるようになります。

しかしそれは、「もっと速く」とせかされる類のものではなくて、いうなれば贅沢な時間を彩る文字通りの通奏低音。コンチネンタルGTスピードには、数値では計ることのできない人間の心を満たすなにかがあります。

その他の高性能スポーツカーと比較すると、ハイレゾで聴く交響曲とホールで本物の交響曲に心酔するぐらいの違いがある、とでも言いましょうか。だからこそ、コンチネンタルGTスピードのドライブには、緊張感よりむしろ精神がとろけるようなリラックスが伴うのです。

戦場ヶ原日光を過ぎる頃に空は白みはじめ、奥日光でひと息ついている間に、夜は明けてしまいました。755mの金精トンネルを抜けると、路肩には初雪の名残。もはや紅葉どころではありません。

#インス旅|SPOT 3 『日本ロマンチック街道』

しかし、ロマンチック街道という名が相応しい、丸沼高原を通り過ぎ片品村に向かうルートに差し掛かると、山肌は黄色に染まり始めました。

沼田市の市街地を抜け、紅葉が残る山を求めて少しでも南へと日本ロマンチック街道のルートを外れ、伊香保へ。伊香保温泉には、河鹿橋という紅葉スポットがあり、見頃は10月下旬から11月上旬だったはず。

少し寄り道になってしまいますが、せっかくの紅葉を見逃すのは惜しく、中之条から吾妻川に沿って国道353号線に進路を取ります。

果たして、その選択は正解でした。

紅葉はまさにピークを迎えたところ。

コンチネンタルGTスピードをドライブすることで生まれた心のゆとりは、こうした旅のエクストラさえももたらしてくれるのです。

#インス旅|SPOT 4 『上毛三山パノラマ街道』

真っ赤に燃える紅葉の樹下にコンチネンタルGTスピードを停める。

紅葉の終わった、彩りのない景色に置いて見たそれは、コントラストが効いていてそれはそれで素晴らしいものがありました。しかし、紅葉の下に置いてみると、相乗効果によりオレンジ色のボディはさらに引き立っているように見えるのです。

ベントレーというブランドのイメージからか、ホワイトやブラックなどの落ち着いたボディカラーが選ばれる傾向にあるコンチネンタルGTスピードですが、あえてこうした派手な色をセレクトするのが通っぽい。

そして時代を超えた美しいデザインを持つGTスピードだからこそ、オレンジのような主張する色さえも下品にならず、さらにはスポーツ色が強くもならず、上品に身に纏うのです。

 

BENTLEY Continental GT Speed

車名 BENTLEY Continental GT Speed
価格(試乗車) 2710万円(取材当時)
最高速度 331km/h
0-100km/h 4.2秒
エンジン 6ℓW12ツインターボチャージド
排気量 5998cc
駆動方式 全輪駆動
最高出力 642ps/5900rpm
最大トルク 840Nm/2000rpm
全長 4,820mm
全幅 1,945mm
全高 1,400mm
トランスミッション 8 速AT

 

【photos & text】

西山嘉彦

 

LAMBORGHINI LIFE編集長
GarageLife副編集長
日本旅行作家協会会員
大学卒業後、ドキュメンタリー映像の助監督を経て出版業界へ。某建築雑誌の版元で編集技術をマスターし、縁あってクルマ系雑誌編集部のある版元へ移籍したのが運の尽き。以来、カメラ雑誌、グラビア誌、BMW専門誌など自分の興味あることを中心に雑誌を立ち上げる。その後、幾つかの月刊誌、スーパーカー専門誌の編集長を務める。現在はガレージ系雑誌などの編集などに携わっている。
●ブログ
ART LIFE MAG. エディター・ニシヤマの徒然なるブログ

【関連雑誌紹介】

 

LAMBORGHINI LIFE(ランボルギーニ ライフ) 3 (NEKO MOOK)
【主なコンテンツ】

01 SUPERSTAR JOTA
current model:Lamborghini Aventador SVJ
previous model:Lamborghini Miura SVR

02 HEAD OFFICE REPORT
FACTORY
MUSEO LAMBORGHINI〜FILM EMOTIONS

03 TRAVEL
Villa La Massa〜トスカーナ
ESPADA & ISLERO 50th ANNIVERSARY TOUR

04 OPEN MIND
Lamborghini Centenario Roadster
Lamborghini Aventador S Roadster
Lamborghini Huracan Spyder

05 DIABLO
Guido Anzilotti×Diablo

06 LIFE STYLE
interview:Founder and Designer Giacomo Valentini
factory tours
GINZA HIKO

07 MODENA
Specialty events of MODENA
Specialty products of MODENA

08 RACE
ランボルギーニオーナーに贈る
  スーパートロフェオを120%楽しむ旅

など